第3部 地方創生本部と自治体が取り組むべきプロフェッショナル人材戦略

プロフェッショナル人材の活用の実例

都市部のプロフェッショナル人材の活用について、地方創生本部や自治体、地方の中小企業の社長にぜひ理解していただきたいことを書いています。

今回は実際に私が関わり都市部のプロフェッショナル人材を地方企業で活用している実例をお話しします。

北関東にある上場精密機械メーカーのN社長から直接人材依頼の電話があったのはもう13年ほど前になります。当時上場直後で約100億の売り上げでしたが、その後約7年ほどで250億まで伸ばしました。私はこの13年で35人の人材を紹介しています。人事、法務、技術開発、海外営業、マーケティングなど職種も様々。

会社は海外売り上げ8割で代理店を使って全世界に販売していましたが、N社長は主要国を現地法人化して売り上げを拡大するプランを考えていました.。また立ち上げたばかりの新規事業の責任者も探しておりました。

その為には、海外営業、マーケティングを中心にした組織を抜本的に創り直す必要があり、私はそのそれぞれのトップを家電大手と工作機械大手からスカウトしました。それから数年で現地法人化をどんどん進めた結果、見事に売り上げが2、5倍となったのです。もちろん製造や技術開発、管理部門の質の高い増員も同時に行いました。

N社長は、目標とする組織構築をほぼ全て外部人材で行う決意を持っていましたが、この意志が非常に重要だと感じます。なぜならN社長の目指す仕事の経験を持つ人材は社内にはおらず、仮に教育しても永い時間がかかるからです。

外部人材の中にはもちろん、中小企業の体質に合わずに辞めた社員もいましたが、それは想定していたことです。

私だけで35人ですからおそらくその三倍の100人以上を外部から採用しています。

数年前に執行役員が五人いましたが、その内三人が私が紹介した人でした。皆さん大企業では味わえない責任ある仕事を任されて活躍していました。

各分野のプロフェッショナル外部人材をこれだけ採用できたのは、社長の外部人材にかける強い意志と、給与をケチらなかったからだと思います。

N社のように外部人材を採用して短期間で成功した例はなかなかないと思います。

しかし、この事実は全国の中小企業に大いに参考になると思います。

社長も経験したことのないようなノウハウや経験を持っている人材こそが、会社を大きく成長させるのです。