■事前に面談をしない人材紹介会社

最近、人材紹介のエージェントで面談しないで企業に推薦していることが横行しているようだ。
   特に遠方に住んでいるわけでもないのに電話やメールのやり取りだけで履歴書を入手して企業に推薦してしまう。これは人材紹介の大原則である人物と経歴を見極めて企業に自信を持って推薦するという基本スタンス《事前面談=一次選考があるから人材紹介会社》が崩れてきていると言う大問題だ。

なぜ、このようになったか?4つの要因がある。
一つ目が最も問題。それは人材紹介会社とエージェントの質が低下してモラルすら無くなっていること。そもそも簡単に有料職業紹介の免許を取れるため、エージェントの仕事にきちんとした教育がない中で業界が拡大してきた経緯がある。恐らく面談はお互いに時間の無駄と考えているエージェントがいる。しかしこれは自分達の存在価値を否定している。私達は企業が多額の紹介手数料を払ってでも企業が求める希少な人材を探すのが仕事であり、人物の判断は重要な要素だ。

   二つ目の問題は、企業側の問題。企業の中には、そもそも人材紹介を候補人材の母集団形成の手段としてしか見てない企業がある。つまり、人事としては採用基準から多少外れても、どの道自分達がジャッジしないのであれば数を集めることが仕事をしているというアピールになる。しかしこの背景にも人材紹介会社の質を信用していないことがある。

   三つ目は、候補者の人材の問題。これは、わざわざ時間と交通費を使って人材紹介会社まで行くことをためらう意識があるからだ。しかしこれとて、過去の経験から面談しても自分の経歴のヒアリング能力もないエージェントと面談する必要はないとの心理がある。

  四つ目は、人材紹介会社に人材情報を提供する求人サイトの問題。彼らは基本的にIT企業であり、人材紹介のなんたるかを理解していないし、なるべくITでマッチングしたい。その方が収入が増えるからである。しかし、エンジャパンのようにトップから人材紹介の質の向上が必要であり、それこそが業界、ひいては日本企業の発展につながるとの認識を持つ企業もある。

   求職者である皆さんは自分は価値ある人材と思うならしっかりした人材紹介会社を選ぶべきである。そして面談をした上で、エージェントが自信を持って推薦することを期待していただきたい。優秀なエージェントなら、仮にA企業が不採用でもB企業にアタックするはずだ。そしてエージェントを仮に転職を二度としなくても人脈にするぐらいの気持ちを持って欲しい。貴方が求人を出す側になったら、そのエージェントはきっと全力で探すはずだから。